
教育には、たいていの場合カリキュラムがあります。では、なぜカリキュラムを組むのでしょうか。 物事を身につけるということは、レベルにもよりますが、基本的な考えとして、物事を自分の中に定着させるということです。自分の中に定着されるには、一気にというわけにはいきません。得意なことならば、一気に、しかも何時間もぶっとおしで学習して身につけることも可能かもしれません。しかし、普通はそうはいきません。諦めずに、目標とするレベルまで物事を身につけるには、じょじょに自分を慣らしていく必要があります。慣らしていくことによって、学習のストレスが減っていくのです。そのストレスが減った分だけ、苦手な部分に取り組んだり、より多くの量を学習するのです。 段階的に学習するということは、自分を段階的に慣らすということです。何か新しい物事を取り込む時は、負担が掛かりますが、段階的に慣らすことによって、その新しい物事を身につけることに自分を適応させることができます。つまり段階的に物事を身につけるということは、人間の高い環境適応能力を活用するということです。 つまり、教育を段階的に進める目的とは、負担を軽減しつつ新しい物事を効率的かつ効果的に取り入れることなのです。